意義ある人生を追求する上でお金はどのように使えば良いだろうか?

意義ある人生や幸せを考える上で、お金は切っても切り離せない関係にあると思います。もちろん、お金と幸せの関係は個々の価値観や目指す人生によって大きく左右されるため、自分が何を重視し、何を求めているのかを理解し、その上でお金をどう使うべきかを考えることが必要となります。

お金があるからといって、それが自動的に幸せをもたらすわけではないということも理解していますし、お金はあくまで手段であり、それをどのように使用するかが重要であることも理解しています。ただこれを考えるには、自分にはまだ解決しないといけない課題が多すぎます。

なのでここではお金に関する哲学的な問いに対する考えではなく、もう少し実生活に近い具体的な考えを記載したいと思います。

経験と時間にお金を使う

これだけ十数万円もする革靴だ眼鏡だ言っている私ですが、お金の優先順位は 「経験と時間 > モノと所有」 だと思っています。モノは買った直後は興奮しますがいずれその存在は当たり前になります。(*1) 一方で、好きだったあの人と遊びにいった経験などは一生経っても色褪せることのない思い出となって自分の中に残り続けます。直感的ですが、こういった経験を積み上げていくことによって人生の豊かさが手に入るのではないかと理解しています。

例えばタピオカ屋に何時間も並ぶ女子高生の話があります。コンビニに行けば10秒で買えるタピオカドリンクを、炎天下の中、汗をにじませながら何時間も並び続ける女子高生は何を考えているのか?という話です。思えば自分も30代になって昇進に焦りながら、時間が大事だと考え家事代行サービスを使っていた頃は同じ疑問を持ったかもしれません。

ただ女子高生たちはそれぞれ事情はあるものの、タピオカドリンクが欲しくてたまらなくて何時間も並んでいたわけではないと思います。そうではなく、きっとタピオカ屋に並ぶ経験と時間にお金を使っていると思うのです。欲しくなってから10秒で買えるドリンクはたった10秒の思い出にしかなりませんが、友達とキャッキャッ言いながら1時間並んで買ったタピオカは一生の思い出になります。何時間待ったとしても青春が500円で買えるのだから安いもので、これは大人になってからは経験できないものです。

近い将来にきっとある、子どもと一緒に並ぶディズニーや友人との旅行などを今から楽しみにしています。これらはずっと欲しかった数万円の食器を買うよりも、長い目で見て人生を豊かにしてくれるだろうと思っています。

(こんなことを考えながら、経験を残すための良いカメラが欲しいなあと「モノと所有」に傾き掛ける未熟な自分です。)

(*1) 別記事で書くほどのテーマになると思いますが、むしろモノを手に入れることによる喜びの本当の理由は、モノを手に入れたことによるのではなく、欲しくてたまらないという苦痛から解放されたことによるものではないかと考えています。言い換えればモノの恩恵を得た喜びではなく、欲求不満を解消したことの喜びではないか?という問いです。

モノ選びにこだわりを持ち、良いものを長く使う