技術者として成長するためのマインドセットを考える

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上司に貰ったアドバイスなどを自分の中で再解釈して言語化していきます。

技術の勉強だけでは意味がない

このブログでも紹介している4bit CPU(TD4)の制作は、CPUの動作原理を理解したいという思いから始まったものでした。今後はFPGAでMIPS/ARM CPUを作ったり、自作OSをフルスクラッチで作ってみたいと思っていますが、これも動作原理を理解したいというモチベーションによるものです。理論物理から工学分野に転身したという経緯もあって、もともと物事の原理原則を理解することは好きですし、それが私と他技術者との差別化ポイントだと認識しています。

ただ私はこれらの勉強は技術者として成長するためのものではなく、単なる自己満足だと割り切っています。技術者として成長するためには “この勉強が社会にどう役に立つのか?” をはじめに考える必要があると思っているためです。尊敬する上司とも1on1でこのようないわゆる “お勉強” について話す機会が多いのですが、決まって結論は “技術は使ってナンボ、世に出てナンボ” ということです。そして技術を世に出すまでの困難を経験してこそ技術者として成長できると考えています。

スタート位置は同じだったとしても、私のようにじっくりと勉強する人よりも、何か世に出したいサービスを具体的にイメージしてから取り掛かる人の方が圧倒的に成長スピードは速いはずです。アウトプット思考と言ってもいいかもしれません。私ももうアラフォーなので、これを書いていて “いつまでも若手気分で勉強ばかりしてられないよなあ” と思わされました。

余談

ここから先は自分語りになるので読まなくても構いません。いずれ哲学的な記事をまとめたページに移動します。この章で「原理原則を理解したいのはそれが好きだからだ」と書きましたが、自分の場合はそんな単純なものではなく、より深い要因があるのではないかと思いました。好奇心のようなポジティブな感情からくるものではなく、より脅迫的な鬱屈した感情からきているものではないかと思いました。上記を書いているときには確かに好奇心を感じていましたし、このサイト用に本音と建前を使い分けていたわけではありません。ただそれさえも私の中の無意識にそう思わされていたのかもしれないと思い始めました。私が本当の理由を直視したくないがために、偽物の理由で蓋をして、さらに自分にそう思わせることに成功していたのではないかということです。本当の理由とは、具体的なことは記載できませんが、過去の執着や劣等感です。これらに起因する、好奇心とは正反対の感情が「原理原則を理解して技術者として成長しなければならない」という「べき思考」として駆動している無意識の行動のように思えます。この気付きの過程で自分の中の無意識にアクセスする感覚がありました。自分はこう思っていたが、それは思わされていただけだったという感覚です。こういった深い思考にアクセスするためにはどうしたら良いのだろうか?何故今回はアクセスできたのだろうか?少なくとも、文章を書いて自分と対話した結果なので続けてみます。